【10月15日(月:1日目)】
本日からの知内町を中心にした林業お試しツアーには、京都府在住(札幌市出身)の30代男性、青森県在住の30代女性、札幌市在住(愛知県出身)の女子大学生の計3名が参加しました。
参加者全員が合流してから知内町役場に行き、最初に大野町長を表敬訪問しました。町長から「知内町を体感して下さい」と激励された後、ツアーがスタート。プログラムの最初は、知内町役場内で渡島総合振興局西部森林室の神馬室長から、北海道の林業の特徴や、林業の仕事の内訳、最近の北海道林業に関する話題などの説明がありました。引き続き、知内町林業振興係の川口さんから知内町の林業の説明がありました。参加者からは「林業の概要がよく理解できた」、「見ていない林業のイメージができて良かった」などの感想がありました。
さらに、知内町地域創生推進係の大谷係長から、知内町の特徴を様々な角度から説明して頂きました。説明後には、実際に屋外に出て、各施設の見学をしました。参加者は「話だけでなく、実際に見学できて良かった」と高評価でした。
明日から本格的な知内町の林業に関する体験・見学がスタートします。










【10月16日(火:2日目)】
今日から知内町林業お試しツアーの本格的なスタートです。
循環的な林業を行う上で、知内町内に唯一無い種苗業者さんへ、まず訪問します。近隣の北斗市にある有限会社谷口精光園にお邪魔して、代表取締役の谷口社長から説明を頂きました。苗木生産の実際の現場を見学し、谷口社長の苗づくりの思いに触れ、参加者からは良い話が聞けて良かった、などの感想がありました。







午後からは、函館市内の渡島総合振興局に移動し、林業労働安全講習を安全衛生指導員の板垣さんから講義して頂きました。参加者は、実際に使用する前に講習を受けていて、心持ちが違った、などの感想がありました。



安全講習後、知内町に戻り、知内町森林組合の櫻井参事らの指導の下、明日植栽する箇所の下草刈りを行いました。先程の安全講習で実機には触れましたが、実際に刈刃が高速回転したり、地形の複雑さや苗木を誤伐しないように配慮したりと、最初は苦戦する様子がありましたが、徐々に慣れていきました。






【10月17日(水:3日目)】
今日は、午前中に植付け体験と枝打ち体験、午後は森林調査などの体験です。
まずは、昨日下草の刈払いをした場所において、知内町森林組合の櫻井参事の指導で、植付けの体験です。3年前にスギを植えましたが、エゾシカやネズミの食害などで枯れた箇所に植え直す“補植”という作業です。朝方はヒンヤリとしていましたが、鍬を振るううちに、参加者の皆さんからは汗が吹き出しました。





次に、30年生弱のスギ林に移動し、枝打ちの体験をしました。幹の太さがビール瓶の直径(約7cm)程度となる高さまで枝打ちをしても良いそうです。




昼食後は、GPS測量の体験です。参加者全員が測点箇所において機械で測位し、それを繰り返すことで面積を測定してみました。



続いては、渡島西部森林室さんの協力で、森林調査体験を行いました。何故このような調査が必要なのか、理解することがとても重要でした。




そして、本日の夜には知内町や渡島総合振興局などの方々との懇親会がありました。知内町特産の牡蠣やニラを食しながら、参加者の皆さんは、さらに知内町を知る契機となったようです。

【10月18日(木:4日目)】
本日の午前中は、木材の利用に関する見学です。
最初に、知内町森林組合の土場にお邪魔し、櫻井参事からチップ化作業の説明を受けました。


続いて、株式会社湯の里木材工業さんにお邪魔し、奥山会長から単板の製造過程などの説明をして頂きました。さらに、有限会社松田林業さんにお邪魔し、松田社長と松田専務から製材や木材乾燥などについての説明をして頂きました。午前の終わりには、町役場周辺の地域熱供給の状況も見学させて頂きました。










午後は、場所を知内町有林の伐採現場に移して、素材生産現場の見学とチェーンソーの操作体験を行いました。株式会社端場事業所の端場専務らの指導の下、枝払いだけでなく、伐倒も体験しました。その後、知内町森林組合の土場に再度お邪魔し、グラップルの操作体験をさせて頂きました。









本日の説明や指導をして頂いた皆様、大変有難うございました。
【10月19日(木:5日目)】
最終日の午前中は、株式会社齋藤製作所さんにお邪魔し、家具の製造の現場を見学しました。齋藤会長と中山社長の案内の下、工場内を見学させて頂きました。身近な施設のイスを製作していたことの紹介をして頂き、参加者も驚いてました。大変有難うございました。






続いて、ウッドファミリー株式会社さんにお邪魔しました。岡田社長からは、工場見学の前に森づくりや樹種の違いなどに関して、熱心な講義をして頂き、その後にフローリング工場の説明をして頂きました。






全ての見学・体験を終えた後、しりうち地域産業担い手センター内において、就業・生活相談会としてツアー全体のふりかえりを行い、要点の再確認などを行いました。参加者からは、「山の仕事全体や移住の両面が分かった」、「知内町が好きになった」などのコメントがありました。
全てのプログラムを終え、帰路につく前、(株)湯の里木材工業の奥山会長の薦めで、道南うみ街信用金庫知内支店の地元スギ材の利用状況を、急遽見学させて頂きました。
参加者をはじめ、関係者の皆様、大変お疲れ様でした。


