林業お試しツアーVol.1 知内町ツアー実施レポート

【9月25日(月)】

本日から始まる知内町における林業お試しツアーには、札幌市在住のIT関連企業に勤務する男性1名が参加されました。
全てのプログラムの開始の前に、町産材製品の家具が設置された町長室内で、知内町長から歓迎と知内町における林業・木材産業の概略紹介をして頂きました。

町産材テーブルのある町長室内で大野幸孝知内町長から歓迎と町の紹介をして頂いた

その後は、知内町担当者から町の概要などについての紹介と説明をして頂きました。

資料を基に町の紹介をして頂いた

説明の後は、町役場に隣接するバイオマス熱供給施設や町内の主要箇所を、実際に視察に行きました。

町役場隣接の木質バイオマスボイラー

松前矢越道立自然公園の矢越海岸

廃校を活用した住民活動拠点の矢越山荘

町内の温泉施設のこもれび温泉

北海道新幹線と在来線が同一線路を走行する珍しい区間を、道の駅隣接の展望台から視察

 

町内の各所を紹介・案内して頂き、本日の行程は終了しました。宿泊は、移住体験者用に知内町が建築した住宅です。室内には町内で生産された木材を用い、町内で加工・製作された家具類もあり、木の香りに包まれており、とても贅沢な空間で過ごすことができました。

閑静な宅地に建つ移住体験住宅

室内には木材がふんだんに使われており、木造家具は町内の家具工場で製作された

【9月26日(火)】

本日のスタートは、渡島総合振興局西部森林室による林業に関する講義と、渡島管内の林業の特徴について説明頂きました。その後、近隣の種苗業者として、北斗市の谷口精光園さんを訪問させて頂き、苗木の生産現場の説明と床替えや苗木の出荷作業の一部を体験させて頂きました。

林業に関する基礎知識を勉強

「種苗業は出荷まで年数がかかる大変な仕事ですね」

出荷の苗を藁で巻いた後、トラックに積載

規格に満たなかった苗を、再度植付け。「足で土を集める際、内腿が辛かった」

午後は、林業における最低限の安全に関する講習を、安全指導員の板垣さんから受けました。林業の労働災害は多いですが、ルールを守って実施すれば防げるものであることを学びました。労働安全に関する座学を終えた後、知内町内の伐採跡地において植付け体験を行いました。知内町森林組合参事の櫻井さんから指導を受け、スギの苗木を植えました。

刈払い機の使い方についても学ぶ

櫻井さんから植付け方法を学ぶ

植穴を掘る

スギ苗木の植え付け。苗木生産の大変さを学習したので、大事に植付ける

【9月27日(水)】

本日は、終日野外で林業に関する作業を体験する日です。まずは、素材生産の現場で、間伐作業の実施状況の説明を受けました。現場では、知内町森林組合参事の櫻井さんと株式会社端場事業所の皆さんが講師となり、ハーベスタ操作の実演や、チェーンソー伐倒・枝払い・玉切りの実施・指導を行って頂きました。

林業マンと同じ装備に身を包み、ハーベスタの構造について学ぶ

説明後に、ハーベスタの動き・作業能力を実際に見学

掛かり木処理のフェリングレバーの使い方を学習

枝払いの実施について、端場さんから指導

いざ、枝払いの実演

続いて、玉切りを体験

プロの方々と差し入れの飲料を飲み一服

土場に積んである木材を材料にして、検知について櫻井参事から学びます。

体験後に筋肉痛になった枝打ちの作業。柄を伸ばすと腕にかかる辛さも倍増

続いて、下刈り体験。まず刈払い機の取扱いについて櫻井参事から指導

下刈りをやってみます。しかし、最初は刈高が高くあまり上手くいきません

再指導後は、慣れもあり、地表から5cmくらいの刈高でできました

次に、知内町森林組合のチップ製造を見学に来ました

最後に、グラップルの操作方法の概略を学び、自分一人で操作。「難しい、でも楽しい」

【9月28日(木)】

本日は、午前中に町内の木材加工工場2軒を訪問した後、午後からは野外で標準地調査などの実施と、各所で大活躍のドローンの操縦体験と上空からの映像を確認することになりました。
木材加工工場の1軒目は、町内産のスギを中心に製材している有限会社松田林業さん。原木から皮むきをして、様々な部材に製材していきます。お忙しい中、対応頂いた松田専務、有難うございました。

積んである原木は、道南で伐採されたスギ。北海道でスギを産出するのはこの地域だけ

皮むき機について説明を受けます

丸太から背板を取り、角材にしていきます

製材された木材は、この機械の中で乾燥されます

最近導入したモルダー機(表面を平滑にする機械)

「IT屋なら、何か改良のアイデアはありませんか?」

続いてお邪魔した木材加工工場の2軒目は、株式会社湯の里木材工業所さんです。こちらでは主に広葉樹から合板の素材になる単板(たんぱん)を生産しています。お忙しい中、対応頂いた奥山社長、有難うございました。

広葉樹原木のほとんどは海外産。虫除けと腐朽防止のため散水。当地の沢水を活用

原木は、加工しやすくするため煮沸します

皮をむいた原木を薄くスライスし単板の素材を作ります

割れた箇所は薄いテープで繋ぎます。そうして定型に整形して単板ができ上がります

昼食は、町産の十割蕎麦の中に知内町特産の牡蠣を入れた『牡蠣そば』を注文。

知内町産の素材がたっぷりの昼食でした

 

午後は、知内町森林組合の管理業務の一つである測量を、従来型のコンパス測量とGPSを用いたハイテク測量で比較をしました。また、拡がりのある森林の一部の状況を把握することで、所有林や区画の森林などの全体を推定して、それを基に所有者に森林施業を提案していくことが目的の標準地調査を実施しました。

従来型のコンパス測量を体験。誤差が大きいと再測量を行いました

GPSを活用した測量では、野外で取得したポイントを結び周囲測量が完了します

方形区内で輪尺を用いてスギの胸高直径を計測

樹高測定器で樹高も計測。これで単位面積当たりの材積が分かります

本日の最後はドローン操縦体験です。
冷えた夜間は、一日の疲れを癒すべく、移住体験住宅内の薪ストーブを利用してみました。

ドローンは対地高度150mまで上昇可能。森林の上空からの映像は圧巻でした

「薪ストーブの火をいつまでも見てられます」

【9月29日(金)】

最終日は、前日に続き町内の木材加工工場の見学がメインですが、その前にチップの搬出作業を知内町森林組合の土場で見学しました。
木材加工工場の通算で3軒目は、日本のコンサートホールの椅子や九州新幹線の椅子の手すりなどを製作する株式会社斎藤製作所さんです。単板を重ねてプレスしていきます。最後はフローリング材を生産するウッドファミリー㈱さんです。お忙しい中、対応頂いた両社の中山社長と岡田社長、有難うございました。

用材にならない原木をチップ化。江別市まで行くトレーラーが満載になれば出発です

齋藤製作所製のコンサートホール用の椅子。座り心地に納得の表情の参加者

「椅子の材料は、昨日の湯の里木材工業所さんの単板です」と、中山社長から説明

単板を数枚重ねてプレスすると、座面から背もたれまでの形ができてきます

そして、それを接着し、必要サイズにくり抜くと座る部分ができます

続いて、ウッドファミリー㈱へ。岡田社長から原板の自然乾燥についての説明

人工乾燥機について岡田社長から説明

人工乾燥を終了した後、10~14日の養生をします

フローリング材を組み合わせて、完成イメージを作り上げます

最後に、新聞記者からの質疑応答や、ツアー全体を通してのふりかえりを行いました

全ての見学・体験を終えた後、町役場会議室において、就業・生活相談会としてツアー全体のふりかえりを行い、要点の再確認などを行いました。
これで4泊5日の知内町林業体験お試しツアーが無事に終了しました。参加者のコメントとして、「知内町における林業・木材産業の実態がよく理解できた。とても魅力のある町なので、もっと多くの人に知ってもらって、多くの人に来てもらう事が大事になる。お試し住宅は木の香りに包まれ、薪ストーブに火も入れることができ良かった」との事でした。

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